マンチェスター ユナイテッドと過ごした週末

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12月11日、12日と2日間で行なわれた NIKE ELITE TRAINING LIVE マンチェスター・ユナイテッドFC アカデミー コーチングセッションは、大盛況に終わりました!
ご参加いただいた皆様、寒い中ありがとうございました!

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指導とはビュッフェのようなもの

Report by Total Football President Leigh Manson

Pro Youth Manchester Utd - Sakai NTC_24564日間、マンチェスター・ユナイテッドアカデミーのアシスタント・マネージャーであるトニー・ウィーランとサッカーについて熱く語り合った。車の中、飛行機の中、新幹線の中で。あっという間に土日は過ぎて行った。

年に3回おこなっているナイキ指導者講習会は、ヨーロッパ最高峰のユース指導法を日本の指導者に無料で伝授するために開かれている。今回のゲストとして来日してくれたのが彼だった。

今回は千葉、横浜、南大阪、北大阪の4カ所で開かれ、各場所に50人以上の指導者が集まった。

今回の講習会のテーマは「テクニックを試合で生かす」

日本でコーチをしてきて、超絶なテクニックを持ってる選手を何人も見てきた。しかし、それらを試合で生かす事がどうしてもできていない。それは「試合を読む」という事ができないでいるためだ。個人的にも、トニーがその事について何て話すのかを楽しみにしていた。

フィールド上で行われたものは僕にとっては何も新しいものはなかった。重要となるキーポイントも、行っているメニューも、日頃のナイキ・エリートトレーニングで行っているものと一緒だった。がっかりしたか?いや、むしろその真逆で、励まされた。自分の選手/指導歴と経験で作っているメニューがマンチェスター・ユナイテッドのものと一致している事はとても誇らしく思う。

Manchester United Coaching Session Edogawa Daigaku_1208それよりもトニーと交わしたプライベートな会話の内容について少し触れたい。コーチはメニューを考えて土日の練習試合を相手を探すだけのものではないという事について熱く語り合った。

選手は、自分で考える事を絶対に学ばなければならない。でも、辛い時期がきたら、コーチは乗り越える手助けをするべきと考えている。なぜなら、マンチェスター・ユナイテッドの少年達でトップチーム、ましてやサテライトチームまで登りつめれる選手はほとんどいないからだ。彼らは、「残念だけど、君はここでやっていけるほどの上手さは持っていない」というスピーチを聞かなければならない。そこで、コーチは選手がそれをうまく受け入れる事ができるように、その準備をする。多くは違うクラブチームへ移籍し、そこでプロになる子もいる。僕自身も、グレテナFCで同じ事を選手にした。ただクビを伝えるのではなく、次の道を用意する。ついこの前もトニーは一人の選手を移籍したそうだ。

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コーチの役割は色々とあるが、まずは「サッカーをする」事が中心にある。では、「サッカーをする」とは何か?トニーは練習の時、選手達にこう聞く。「今日は何やりたい?」答えは必ず「ゲームがしたい!」だ。マンチェスター・ユナイテッドでは週に1回選手達にやりたい事を決めさせる。すると絶対と言っていいほど毎回ゲームになる。選手達が、大好きな事をやる中でサッカーを知り、学ぶのがベストだと考える。だとすると、どんなトレーニングであれゲームを意識したもの、ゲームに近いものであるべきと考えている。

選手がもしミスをしてもすぐに答えを教えないで、まずその状況を再現し、「もう少しいい選択肢があったかな?」「何か違うひらめきは考えられる?」と聞いてみる。自分には思いつかなかった選択肢を選手からもらえる時もある。選手はこの会話の中から考える事を覚える事ができるし、コーチも選手のゲーム判断レベルを知る事ができる。

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選手が失敗を恐れるようになったらおしまいだ。上達するために、居心地いいレベルから抜け出して練習する選手は必ず失敗をする。だからこそ失敗は促してもいいほどであるが、大事なのは「同じ失敗」をしないように手助けをする事だ。

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選手を褒める大切さについてもトニーは自身の図工の授業での経験話を例えに話してくれた。彼は図工というものは得意でもないが不得意でもないというレベルにいた。どちらかと言うと嫌いな科目だがある日「ちょっと頑張ってみよう」と思った。それでベストを尽くして、自分でも少し誇れるような作品を作り上げた。胸を張って誇らしげに先生に見せた時に言われた一言は「鉛筆のラインが太すぎる」。結果としてトニーはその1年図工が大嫌いになった。頑張って作り上げたものを批判しかされなかったら、頑張る意味はある?言い方を変えて、「トニー、良くできたね!良く頑張ってたのも見ていたよ。次は鉛筆のラインを少し細くできたらもっと良いかもしれないね。」と言っていたらトニーの1年は変わっていただろう。フィールド上でも同じ事。批判の一言よりも褒めの一言のほうが長く響く。イングランドでもスコットランドでも、どんな時もまずはポジティブな一言で始める事を教えられている。「いいね!みんな良くやってるよ!ボールのスピードもいいし良く走ってる。でも、パスの出しどころはどう?」こういう話し方のほうが選手は耳を傾けるだろう。「あきら、あれはダメだぞ。ゆうき、なんでパスをスペースにださない?まさ、ひどいパスだな」選手は大抵自分のミスは自分で分かっている。コーチの役目としてはそれを修正するチャンスを選手達に与える事。問題点は指摘しながらもポジティブ思考/雰囲気を保つ事が大事だ。

長くなってきたのでここでパート1は切って、次はいかにトレーニングをビュッフェに似てるかを話したいと思う。

この指導方法を言葉ではなく実際にフィールドで見たいと思ってくれたならオフィスに問い合わせるかホームページのオンライン予約システムでナイキ・エリートトレーニングの予約をいれてくれれば、グラウンドで会おう。

健闘を祈る

リー・マンソン
Nike FC/エリートトレーニング ヘッドコーチ


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